― 属人化・伝言ゲーム・疲弊 ―
「マニュアルはないけれど、何となく回っている」
そんな職場は、実は少なくありません。
特に、ひとり社長や少人数で回している現場では、マニュアルを作る余裕がなく、そのまま日々の業務が積み重なっていきます。
でも、マニュアルがない状態が続くと、知らないうちに、いくつかの問題が起きています。
よくあること① 属人化が進む
マニュアルがない職場では、仕事が自然と「人」にひもづいていきます。
・この作業は、あの人しか分からない
・やり方は、人によって違う
・聞ける人がいないと止まる
こうして、一部の人に負担が集中していきます。
本人は気づかないうちに、「いないと困る存在」になり、結果的に休みづらくなってしまうこともあります。
よくあること② 伝言ゲームが始まる
マニュアルがないと、説明はどうしても口頭になります。
すると、
・人から人へ
・言葉から言葉へ
情報が伝わるうちに、少しずつ内容が変わっていきます。
「そういう意味じゃなかった」
「前は違うやり方だった」
こうしたズレが積み重なり、現場に混乱が生まれます。
よくあること③ みんなが疲れていく
属人化と伝言ゲームが続くと、最終的に疲れてしまうのは、現場にいる人たちです。
・何度も同じ説明をする
・確認が増える
・ミスを気にして動きにくくなる
そして代表もまた、フォローに回る時間が増え、現場に戻らざるを得なくなります。
マニュアルがない=悪い、ではない
ここで大切なのは、「マニュアルがないからダメ」という話ではありません。
問題なのは、最低限の共通認識がない状態が続いていることです。
完璧なマニュアルを作る必要はありません。
最低限、これだけでも違う
例えば、
・この作業は誰が担当か
・ここまでは任せていい
・迷ったら、ここを確認する
これが見えるだけでも、現場の動きは変わります。
紙1枚、メモ書き程度からでも十分です。
マニュアルは「教えるため」ではなく「守るため」
マニュアルは、誰かを縛るものではありません。
・現場の人を守る
・代表を守る
・仕事を止めない
そのための、共通の土台です。
春は、見直しやすいタイミング
人の出入りが増える春は、「マニュアルを作らなきゃ」と思いやすい時期です。
でも、いきなり完璧を目指さなくて大丈夫です。
まずは、
「今、何が属人化しているか」
そこから見直してみる。
それだけでも、現場は少しずつ整っていきます。