「前任者しか分からない仕事」が増えていく怖さ

ひとり社長の悩み・考え方

― 引き継ぎがうまくいかない現場の特徴 ―

「この作業、前任者しか分からないんです」

こんな言葉を聞いたことがある方は、少なくないのではないでしょうか。
引き継ぎをしたはずなのに、実際に動くと分からないことが多い。
そんな現場は、知らないうちに増えていきます。

引き継ぎは「やった」だけでは足りない

引き継ぎというと、

・資料を渡した
・動画を撮った
・説明は一通りした

これで終わった気になりがちです。

でも実際には、
「引き継いだつもり」と
「引き継がれている状態」には、
大きな差があります。

よくある引き継ぎの状態

引き継ぎがうまくいかない現場では、こんなことが起きています。

・なぜその作業が必要なのか分からない
・例外対応が共有されていない
・判断基準が見えない
・確認するタイミングが曖昧

結果として、
「前任者に聞かないと分からない」
という状態が続いてしまいます。

前任者がいなくなった瞬間に止まる

この状態で前任者が辞めると、現場は一気に不安定になります。

・誰に聞けばいいか分からない
・作業が止まる
・代表に質問が集中する

そしてまた、代表が現場に戻ることになります。

問題は「詳しさ」ではなく「引き継ぎの形」

引き継ぎがうまくいかなかったとき、よく聞くのがこんな言葉です。

「もっと詳しく引き継いでおけばよかった」
「説明が足りなかったのかもしれない」

でも実際には、詳しく引き継いだかどうかが問題になることは、それほど多くありません。

情報が多くても、動けないことはある

たとえば、

・長い資料がある
・説明動画が何本も残っている
・引き継ぎの説明は一通り受けている

それでも、

「で、今は何をすればいいんだっけ?」
「これは自分で判断していいのかな?」

と、手が止まってしまうことがあります。

これは、情報が少ないからではなく、どう動けばいいかが見えない状態だからです。

大切なのは「引き継ぎの形」

引き継ぎで本当に大切なのは、情報の量や詳しさではありません。

・どこまで自分で進めていいのか
・どこで確認すればいいのか
・判断が必要なポイントはどこか

こうした動くための形が見えているかどうかです。

だから「考えなくていい状態」が必要になる

引き継ぎがうまくいっている現場では、

・迷わず進められる
・確認するポイントが分かる
・聞く相手がはっきりしている

という状態が作られています。

それは、「詳しく教えた」からではなく、考えなくても動ける形が整っているからです。

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